光ファイバー

ファイバーから出射されるビームの場合、小さな開口部から発散ビームが出力されるため、ビーム形状が異なり、その取り扱いにおいてはしばしば混乱があります。 多くの場合、標準的なレーザービームパワー測定で使用されるパラメーター(ビーム径等)は使用されず、独自のパラメーター(開口数、コア径など)が用いられます。

まず技術的背景として、
小さな開口から出力したビームは発散します。これは波動物理学の基本原理によるもので、実際あらゆる波に当てはまります。発散角は開口サイズの関数であり、多くの場合開口数によって決定されます。簡単に言えばそれは半角の正弦(サイン)となります。ファイバー自体は多くの場合、特にそのコア径(通常数十μm)によって特定されます。

ファイバーから出力するビームの測定に用いるセンサーの選択:
たとえば、数Wのビームの出力を測定する為にセンサーファインダーを使用してモデル選定を行うとします。センサーファインダーの「ビーム径」欄にファイバーのコア径を数十μmと入力した場合、出力密度を満足せず、該当するセンサーが提示されることはありません。ファイバーのコア径はビーム径と同じではなく、センサーを選択するためには、センサー表面におけるビーム径が必要となります。ファイバーから出力されたビームは、センサーから僅かに離れただけでも十分に拡大(出力密度が十分に減少)するので、通常のセンサーでの測定が可能です。

場合によっては、十分に大きな開口部を備えたセンサーを使用するだけで、ファイバーから出力するビームのような発散ビームを完全に捕捉して測定することができます。しかしこのアプローチは必ずしも現実的でなく、多くの場合積分球が使用されます。Ophirでは校正済みセンサー内蔵型を含め、様々なサイズの各種積分球を取り揃えています。
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ファイバーアダプター
大半のアプリケーションにおいてファイバーはFC、STなどの標準コネクターで終端されています。Ophirではこれらの端子を当社のセンサーに接続するための各種アダプターを提供しています。センサータイプによって外形形状が異なる為、それらに対応した固有のマウントブラケットを介して、単一または複数のファイバーコネクターを接続することができます。また、一部のセンサーはブラケットを必要としません。詳細は当社のカタログ、ならびに当社ウェブサイトの関連センサー製品ページをご覧ください。
これらファイバーアダプターを介することにより、ファイバー末端とセンサー表面との間の距離が保たれるため、上述のように、ビームは通常センサー表面に到達するまでに拡大しており、損傷の危険は回避されます。(但しこれは必ずしも確実ではありません。たとえば、特にフィルタINの状態でPD300シリーズのセンサーを使用する場合は、ファイバー先端からセンサー表面までの距離が非常に小さくなる可能性があります。特定のパラメーターが限界に近づいていると思われる場合、迅速にチェックを行うことが賢明です。)