テラヘルツ計測

テラヘルツ放射のユニークな特性は医療用画像処理(例えば癌検出)、物質の特性評価、高速通信、および国土安全保障上の監視等の用途に利用可能です。

異なる材料に応じて選択的に透過または吸収を得る方法は、 セキュリティ用途においては光学的に不透明な材料を通す事で画像形成を可能とさせます。 テラヘルツ波長帯域の放射線においても、テラヘルツスペクトル領域内の様々な化合物の固有スペクトルシグネチャーによって、材料、医薬品、または食品の内部構造の解析に使用することができます。これによって分光分析の工業用途、および科学研究用途に大きな可能性が開けました。

光源の正確な利用を伴うあらゆる用途において、測定は重要な問題となります。とはいえテラヘルツ放射の測定では、特に校正された測定において、いくつかの技術的課題が示されています。

  • 出力レベルは最低でnWレベル、最高で数百mWレベルです。
  • 低光子エネルギー(meV単位のレベル)の場合は、フォトダイオードセンサーを用いた検出は非常に困難です。このためサーマルセンサーまたは焦電センサーが必要となりますが、これらでは十分な感度が得られません。
  • テラヘルツスペクトル領域に適した吸収体を見つけることは容易ではありません。